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「ムサシ」

作:井上ひさし、演出:蜷川幸雄、音楽:宮川彬良。

宮本武蔵:藤原竜也、佐々木小次郎:小栗旬、筆屋乙女:鈴木杏、沢庵宗彭:辻萬長、柳生宗矩:吉田鋼太郎、木屋まい:白石加代子、平心:大石継太。

巌流島の決闘というものものしい場面から始まるので、なんだか重苦しいお芝居なのだろうかと思いきや、おもいっきり笑わせてくれます。

五人六脚の場面や、まいの過去の告白の場面は、腹を抱えてしまうほど、思わず額に手をやってしまうほどです。

「そんなばかな」

ということが続き、「でもお芝居だからありなのかな」と思いながらみていると、やっぱり最初の自分の感想が正しかった、というなんだか二重構造的なおもしろさがありました。

そして、「そんなばかな」という状況にもかかわらずしっかり巻き込まれていく武蔵と小次郎の姿はとても滑稽でした。

その滑稽さは、剣の腕を競うことに躍起になることの無意味さにも通じる気がします。

客観的に物事を見るといろいろなことに気づけます。

新たな一歩を踏み出すことも。

さて、役者陣は蜷川さんの舞台ではお馴染みの人たちばかりで、安心してみることができました。

叩いたり叩かれたり、引っ張ったり引っ張られたり、体を張ったコミカルな演技もとても素敵でした。

贅沢な舞台でした。

おもしろかったです。

(5/5 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)

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