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『リリイの籠』 豊島ミホ

女の子同士というのは面倒くさいものだ。

わたしはずっと共学だったし、中学のときも高校のときも付き合っている友達が大人で、グループ間のいざこざからは距離をおけていたから、それほどねちっこさや居心地の悪さを経験しているわけではない。

それでも、自分の中ではいろいろあった。

本音を隠して当たり障りのない関係を維持したり、一人にならないための「友達」を作ったり、自分の中で順序をつけて並べたり。

わたしはそういうところが強かった。

自分自身が周りからどう見られるかはもちろん、自分がその友達と付き合っていることをどう見られるかということもとても気になっていた。

変な子と付き合うことで変な風に見られるのはいやだ、と思っていた。

その一方で、誰かに嫌われるのも怖いから、周りの目がないところでは誰にでもいい顔をしていた。

常に優越感を持っていられるような位置に自分を置いていた。

よくもまあ自分勝手な友達付き合いをしていたものだなあと思う。

そんなわたしに、友達もよく付き合ってくれていたなあと思う。

本当に、友達には恵まれていた。

今になってようやくわかった。

そんなわたしだから、この小説のどの主人公にも自分をあてはめてしまって、ダイレクトすぎて困った。

自分の日記を読んでいるみたいで恥ずかしい。

ただ、こういう時期はそれなりに必要なもので、ちゃんとその道を踏んで、今こうやって冷静に当時を振り返ることができるのは、まあ、なんというか、悪いことではないなと思う。

全然客観的に読むことができない7編のうち、とくに「忘れないでね」と「やさしい人」はいろいろ思い当たる節もあって平静ではいられない話だった。

平易な文章で、こんなに思い出をつついてくる豊島ミホはやっぱりいい。

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コメント

はじめまして。
トラックバックさせていただきました。
学生の頃を思い出しましたね。
痛いのもやっぱり豊島さんって思いました。

トラックバックやコメントなどいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。

投稿: 藍色 | 2008年2月 3日 (日) 23:58

藍色さん、ありがとうございました。
早速お邪魔させていただきました。

豊島さんの小説は、痛いんだけれども前向きなのでいいですね。
よくまあ10代をネタにこんなに書けるものだなあと感心します。
「ポニーテール・ドリーム」は、職業柄実はかなりリアルです(笑

投稿: あかりんご | 2008年2月 4日 (月) 22:22

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装幀は中村光宏。装画は長谷川洋子。初出「小説宝石」+末話書き下ろし。 銀杏泥棒は金色/嫌いなものが多い美術部員の春と、モデル承諾したお喋りな加菜。 ポニーテール・ドリーム/綺麗になりたかったえみ先生と、イマドキ... [続きを読む]

受信: 2008年2月 3日 (日) 23:53

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